スルガ銀行の不正融資の余波が止まりません。
上層部は辞職に追い込まれ、他の建設会社や地銀まで不正を行っていたことが明らかになり始めています。
そう、これはまさに氷山の一角なんです。
今後もさまざまな改ざんや不正が明らかになってくるのは間違いありません。
完全に不動産の融資は止まりました。
そしてここから始まるのは、高金利でギリギリの状態で貸し付けた融資の不良債権化です。
普通に考えて金利4%なんて不動産への融資であり得ないですよね。
私は賃貸併用住宅を建てるために、金利1.15%、35年、5500万円を借り入れ、月々15万9千円の住宅ローンの返済を行なっていますが、これが仮に金利4%だったとすれば月々の返済は約24.5万円です。
家賃収入が無かったとしたら、その負担はとてつもなく大きく、もし万が一長期でその状態が続いたら自己破産だって考えなければならなくなるかもしれません。
そんな高金利の融資でも需要はあったということなんです。
スルガの場合、融資が受けにくい人にとって駆け込み寺的な最期の砦でした。
実際に私も賃貸併用住宅を建てる前に相談に行った業者で言われたことは
「まずはスルガで借りて、借り換えるんです」
という言葉でした。
最初から好条件の融資を受けられなかったとしても、まずは高金利のスルガで不動産投資をスタートし、収入が上がり実績ができた時点で低金利の銀行融資に切り替える。
これが業者の中で慣例のようになっていた不動産投資のスキームみたいです。
業者の言いなりになり、スルガで融資を受けなくて本当に良かった。
今つくづく思っていることです。
ギリギリの状態でスルガから高金利の融資を受けて、不動産投資をスタートしてしまった方は今本当に大変だと思いますよ。
訳アリ状態からの借り換えなんて他行から断られるに決まっていますから。
日銀のゼロ金利政策も終わりを迎え、今後は金利が下がることも考えにくいです。
かぼちゃの馬車のシェアハウスを見ていれば分かる通り、物件自体の担保評価だって怪しいところです。
そう考えると、今後数年の間に自己破産に追い込まれるオーナーが増え、不動産融資の不良債権化が進んでいきそうな予感がものすごくしています。
この状態ってサブプライムローンの不良債権化によるリーマンショックにものすごく似てますよね。
リーマンショックの場合は自動車業界にも大きな影響を与え、世界的な経済の停滞を生み出しました。
スルガの不動産融資の不良債権化が加速すれば、銀行はお金を貸したがらなくなり企業への融資にも影響が出る可能性があります。
スルガがつぶれるだけではなく、日本経済全体に影響が出てくる可能性も十分考えられるのです。
第2のサブプライムローン問題、スルガショックが本当に起こる日はそう遠くない将来かもしれませんよ。